家族問題研究学会Japanese Council on Family Relations


2008年度 公開シンポジウム「多様化する貧困の形と家族」


 今年度のシンポジウムは、「多様化する貧困の形と家族」をテーマに開催します。社会階層格差が拡大するなかで、さまざまな形の「貧困」が顕在化し、社会的にも孤立化する人々が増加しています。貧困の形は多様であり、その原因も多岐に及んでいますが、その背後に、グローバル経済競争のもとでの非正規雇用の拡大や、賃金体系の再編と人件費のカットによる所得低下、財政難のなかでの公的給付の削減など貧困を生む社会経済構造があります。これらの状況と家族や個人のもつ諸条件が相呼応して、さまざまな貧困現象を生み出しています。本シンポジウムは、子ども、借金、支援困難層という現象に焦点を当てて、現代の貧困と家族を論じます。

日時:2008年7月19日(土) 13:30 〜 17:00
会場:慶応義塾大学三田キャンパス第1校舎1階101教室 (参加費:500円)
司会:宮本みち子(放送大学)
討論者:渡辺秀樹(慶応義塾大学)・田渕六郎(上智大学)

報告者1:岩田美香(北海道大学)
報告題目:「学校からみた子どもと家族の貧困」
要旨:子どもの貧困・格差が注目されてきているが、学校現場では、こうした子ども や家族と、どのように向き合っているのであろうか。報告では、スクール・ソー シャルワーク実践で出会った事例と報告者が行った調査をもとに、貧困にあ る家族のすがたと、学校や社会の貧困のとらえ方、さらに当事者たちの声を ふまえて、学校・教育を軸とした援助のあり方を考えてみる。

報告者2:宮坂順子(昭和女子大学非常勤講師、同女性文化研究所研究員)
報告題目:「多重債務者問題にみる現代の貧困と家族」
要旨: 消費者信用が生活に深く浸透し、それを抵抗なく利用した結果、社会的に 不利な人々がさらに不利な状況に追い込まれるという多重債務者問題が深 刻化している。この状況を私は消費者信用に誘発された「日常的貧困」とし、 主に有配偶者世帯における家族の係り合いにも注目してきた。報告ではこ れまで実施した詳細なインタビュー調査をもとに、多重債務者問題にみる様 様な家族の関係を論じる。

報告者3:岡田朋子(田園調布学園大学非常勤講師、福祉と保健の生活課題を考える会代表)
報告題目:「一地域における支援者から見た生活困難層の実態」
要旨: 経済困窮や鬱などの病気、虐待などの複数の生活課題を抱えていても自ら が解決の声を上げないまたは上げられない人々がいる。これらの人々の存 在は福祉・保健の支援者によって支援困難と捉えられている。しかし支援者 が所属する相談機関では専門分化され生活を丸ごと受け止めきれない。そ のためこれらの人々のトータルな生活支援を検討するため全支援者に向け て調査を行った。人口約12万人の地域で行った実態調査結果を報告する。


 

      

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