家族問題研究学会Japanese Council on Family Relations


2014年度家族問題研究学会大会

日時:2014年7月26日(土) 10:30 〜 17:00
会場:早稲田大学戸山キャンパス(文学部)36号館681教室
(地下鉄東西線早稲田駅から徒歩3分、副都心線西早稲田駅から徒歩12分。
詳しい地図は、http://www.waseda.jp/jp/campus/toyama.htmlをご参照ください。)

スケジュール
10:00〜 :受付開始
10:30〜12:30:自由報告
12:30〜14:00:昼食および役員会
14:00〜16:30:シンポジウム
16:30〜17:00:総会
17:00〜18:00:役員会
参加費:会 員:無料
非会員:一般は500円、学生は100円

1.自由報告(10:30〜12:30)
報告時間:1件30分(報告20分、質疑10分)
司会:久保田裕之(日本大学)、中西 泰子(相模女子大学)
[第1報告] 家の近代性を語る上での、近代化直前期の日常語を検討する必要性について
石黒史郎(慈恵看護専門学校(非))
[第2報告] 戦間期における都市下層女性の子ども観と母親像―豊田雪と石倉千代子の事例から―
潤間 嘉壽美(法政大学大学院)
[第3報告] 韓国在住脱北女性の「脱北過程」と家族関係に関する社会学的研究
尹?喜(ユンジンヒ)(島根県立大学(非))
[第4報告]平成25年間の家族変動の特質 
湯沢雍彦(お茶の水女子大学(名)) 

2.シンポジウム(14:00〜16:30)
テーマ:「生殖補助医療と家族」
第一報告者:由井秀樹(立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員)
「男性不妊の不可視化と母性保護概念:非配偶者間人工授精は誰のための処置だったのか? 」
第二報告者:上杉富之(成城大学文芸学部文化史学科教授)
「生殖補助医療から「家族」を考える:ポスト生殖革命時代の親子、家族、結婚の観点から」
討論者:渡辺秀樹(帝京大学)
司会:和泉広恵(日本女子大学)、永井暁子(日本女子大学)
趣旨:晩婚化・晩産化の影響により、生殖補助医療の利用は年々高まっている。その一方で、ビジネスとしての市場が拡大する中で、 治療がもたらす女性への身体的、精神的、経済的負担は、新たな問題を引き起こしてきた。さらに、精子・卵子提供、 代理出産などが国際的な広がりを見せる中、貧困女性への搾取や優生に基づく遺伝子の選別に加え、複雑な親子・家族関係の出現とそれへの対応の必要性が指摘されている。 本シンポジウムでは、「生殖補助医療と家族」について、ジェンダー及び親子関係から議論することを目指す。そのため、第一報告者の由井秀樹氏には、 「男性不妊」の問題を、戦中戦後の家族政策との関連から論じていただく予定である。不妊治療は、女性の精神・身体との関連から問題化されることが多いが、 男性は、治療の一方の当事者であり、男性不妊は家族政策とは切り離せない問題である。第二報告者の上杉富之氏には、生殖補助医療と家族との関連について、 複雑化する親子関係・親族関係を文化人類学の観点から論じていただく予定である。「多元的親子関係」という議論は、生殖補助医療にとどまらず、 ステップファミリー・養子縁組・里親養育など、近年増加している家族研究の分野にも示唆に富むものである。 「生殖補助医療と家族」は、現代的な問題を扱っており、家族を相対化する上でも意義深い内容を含んでいるため、フロアの参加者を含めた学会での充実した議論の展開が期待される。

報告要旨
第一報告者 由井秀樹(立命館大学)
報告題目:男性不妊の不可視化と母性保護概念:非配偶者間人工授精は誰のための処置だったのか?
要旨:人文・社会科学分野では、男性と不妊をめぐる問題はほとんど議論されてこなかった。本報告ではこのような状況が形成されてきた背景を、 提供精子を用いる人工授精(非配偶者間人工授精[Artificial Insemination by Donor:AID])と母性保護概念の歴史から考察し、 家族研究における生殖補助医療技術をめぐる議論を進展させるための素材を提示しようと試みる。本報告は三部から構成される。 第一部では戦中期の展開を扱う。この時期、戦時人口増強政策との関連で母性保護の必要性が認識され、母子保健施策が強化される一方で、 産婦人科医集団のなかで女性を主たるターゲットとし、不妊への医療的介入を積極的に行う必要性が強調される。第二部では戦後初期の展開を扱う。 この時期、AIDが日本にも導入される一方、母性保護概念は家族計画施策/運動にも引き継がれた。家族計画施策/運動は主として避妊の普及を目指すものであったが、 それに動員された産婦人科医や助産婦は不妊への医療的介入と家族計画を関連付け、そこにAIDを含有させることもあった。第三部では第一、二部での検討を踏まえ、AIDが誰のための処置として認識されてきたのか考察する。

第二報告者 上杉富之(成城大学)
報告題目:生殖補助医療から「家族」を考える:ポスト生殖革命時代の親子、家族、結婚の観点から 要旨:人類学という限られた分野からではあるが、私はここ10年ほど、先端的生殖補助医療が親子や家族に及ぼす影響について考えてきた。 体外受精や卵子提供、代理母出産等の先端的な生殖補助医療の利用が私たちの生命や身体、親子や家族、 結婚等のあり方や考え方を根底的に変革する可能性があることから、私は、医学や法学、生命倫理学、ジェンダー研究等のさまざまな専門分野の研究者と意見を交わし、 議論をする機会に恵まれた。そして、当然と言えば当然のことではあるが、研究分野ごとに問題の立て方や解釈の仕方が大きく異なることを知った。 本シンポジウムで報告の機会を与えられたことをきっかけにこうした研究を振り返ってみるに、私は10数年前にこの種の問題を考え始めた当初から、 いわゆる「家族研究」にずっと違和感を抱き続けたことに気づいた。この違和感は何なのか?どこに違和感の原因があるのか?その違和感を解消ないし乗り越えるための何らかの理論的、方法論 的な手立てはあるのか? 本報告で私は、生殖補助医療そのもの、あるいはそれをめぐる特定の問題を詳細に検討するのではなく、 人類学を中心としでではあるが、親子や家族研究のあり方自体を考えてみたいと思う。


 

      

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No.41(2016年)