家族問題研究学会Japanese Council on Family Relations


修士論文報告会ののお知らせ


下記の通り、2017年修了生による修士論文報告会を開催いたします。 本年度は、各報告に対し、会員の中から1名のコメンテイターをお願いしています。 みなさま、ぜひ、ご参集ください。

日時:2018年5月19日(土) 14:00〜16:30
会場:早稲田大学戸山キャンパス36号館6階681教室
(参加費:会員は無料、一般非会員は500円、学生非会員は100円)
司会:宮坂靖子(金城学院大学)

報告者1:染谷 莉奈子(中央大学大学院)
報告題目:「障害者総合支援法以降の知的障害者家族研究-高齢期知的障害者家族の親子関係における母親の"離れ難さ"」
要  旨:本研究は、親の"離れ難さ"のメカニズムを解明することを通して、 2013年障害者総合支援法以降の高齢期知的障害者家族の親子関係を明らかにする。 対象とする知的障害当事者の自立が「親亡き後」直前まで先延ばしにされるという傾向について、 従来の研究では制度整備の不備によるものであると制度論的解決が模索されてきた。 しかし議論の末、実際に成人した重度知的障害者の親元からの自立が制度上可能になったにもかかわらず、 なおも大多数の当事者が親と同居し続けているという現状がある。この研究課題に関して、 本研究では親子関係に着目し、家族社会学の先行研究を踏まえ「自立の先延ばし」に対する解決を与えることが本研究の狙いである。

報告者2:陳 予茜(明治大学大学院)
報告題目:「現代中国におけるジェンダー表象---公共圏と親密圏の分析を通して---」
要  旨:現代中国においては大きな政策が打ち出されるたびに、その政策が中国社会に影響を与え、 場合によっては社会全体を激変させるまでの力を持つこともある。そのため中国のジェンダー表象は、 時間的と空間(公共圏と親密圏)的な連続性を持つ一方、不連続な部分も多いことが推察される。 本論は現代中国を三つの段階に分け、各段階の公共圏と親密圏に関連する政策を分析し、現代中国のジェンダー表象はいかに構築されてきたかを論じる。

報告者3:山崎 智慧子(一橋大学大学院)
報告題目:「婚姻はいかに変わるのか―国際結婚事業を行った自治体に着目して―」
要  旨:地域社会の配偶者選択は戦後どのように変化したのか。地域に暮らす個人はその変化をいかに経験しているのか。 本研究は国際結婚が新しい選択肢として選択されていった地域に焦点を当て,@調査地の広報誌の婚姻欄から地域における婚姻の範囲と時期の関係の考察, A国際結婚をした男性が国際結婚を選択するまでの語りの分析を行った。 結果,調査地においては1970年代末ごろまで婚姻の時期と範囲が地域の産業構造に影響を受ける様相が明らかになった。 また,婚姻が生じる範囲は1970年代の初めまで拡大の傾向が生じていたが,1989年からはその範囲がやや縮小してゆく傾向が存在しており, 本調査地では,婚姻が発生する範囲が縮小していった時代と,範囲の面では大きく広がったように思われる国際結婚が同時代に生じていることを明らかにした。 こういった地域における婚姻の時代背景のもと,1980年代の後半と2000年の前半に国際結婚をした男性の語りからは, 自らが長男であることと「同居,家族の扶養,家屋・財産の継承」を強く結びつけて引き受け,加齢によって「継承」の部分を強く意識したのち, 「範囲にこだわっている場合ではない」という認識から次第に国際結婚を検討していったことが明らかになった。

報告者4:ウヤンガ(中央大学大学院)
報告題目:「内モンゴル農村地域におけるモンゴル族男性の結婚難問題に関する研究――通遼市ホルチン左翼後旗の7つの村を中心に――」
要  旨: 1980年代中国の男女出生比がアンバランスだった影響もあり、今日に至っては結婚適齢期の女性不足問題や男性の結婚難を引き起こしている。 男女比がアンバランスな結婚市場でも、特に交通が不便であり経済発展が遅れている貧困農村地域の男性はさらに結婚相手が見つかりにくい状況にある。 それにより晩婚や一生独身で残される可能性は必然的に高くなっている。 内モンゴルの農村地域でも結婚難問題が存在しているが、それに関する先行研究はあまり存在せず、 結婚難の要因を当事者である未婚男性たちに還元することが多い。 そこで、本論では内モンゴル農村地域のモンゴル族男性の結婚難問題の要因及び他の地域の結婚難問題の要因と違った特徴を明確にし、 それを人々に認識してもらうことを目的としている。 本論では、モンゴル族男性の結婚難問題の要因を明らかにするために内モンゴル通遼市のホルチン左翼後旗の7つの村を対象に聞き取り調査及びSkype国際電話による深層インタビュー調査を行った。

【大会会場ご案内】
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家族問題研究学会大会
2018年7月14日(土)
例会     
2018年5月19日(土)
機関誌『家族研究年報』    
No.41(2016年)